こんにちは。多肉植物研究所、運営者の所長です。アガベの中でもトップクラスの人気と美しさを誇るオルカですが、いざ手に入れようとネットを覗くと、アガベのオルカの偽物ではないかと疑ってしまうような怪しい出品を目にすることも少なくありません。特にアガベの虎鯨との違いや黒鯨との違いがよく分からなかったり、アガベの虎鯨 特徴を正しく把握できていなかったりすることで、不安を感じている方も多いはずです。さらに、アガベのオルカの値段や相場が販売元によって大きく異なっていることも、初心者の方が迷ってしまう大きな要因ですね。高価な植物だからこそ、偽物を掴んで悲しい思いはしたくないものです。この記事では、私が個人的に調べて実践している見極め方のポイントや、市場に流れる情報の裏側までを詳しく解説していきます。
- 「オルカ」という名称が指し示す2つの異なるアガベの系統的違い
- アガベ・チタノタ「虎鯨」の真贋を分ける棘(鋸歯)とバンドの詳細な特徴
- 「種子販売」や「極端な安値」に隠された詐欺的リスクの回避方法
- フリマアプリ等で本物を手に入れるための親株確認と出品者選別術
アガベオルカの偽物を見極めるための基礎知識

アガベの「オルカ」という名前は、実は一つの植物を指しているわけではありません。この名称の二重性が、多くの初心者さんを混乱させ、結果として「偽物を掴まされた」という誤解やトラブルに繋がっています。まずは、市場でオルカと呼ばれている2つの正体を正確に把握しましょう。
チタノタ虎鯨とオバティフォリアオルカの違い
アガベの市場において「オルカ」と検索すると、全く見た目の異なる2種類の植物がヒットします。これが混乱の最大の原因であり、偽物被害の第一歩になってしまうポイントです。まず一つは、アガベ・チタノタ(またはオテロイ)の選抜品種である「虎鯨(フー・ジン)」です。これは主に台湾や中国のナーセリーで選抜・命名されたもので、英語では「Killer Whale(キラーホエール)」と訳されます。そのカタカナ読みとして「オルカ」が定着しました。もう一つは、大型種であるアガベ・オバティフォリアの斑入り品種そのものの名前が「オルカ(Orca)」です。前者はトゲの形をシャチの牙や背びれに見立てた比喩的な命名であり、後者は「鯨の舌(Whale’s Tongue)」という別名を持つ原種の特別な斑入り版として命名されたものです。
この2種は、育て方も鑑賞スタイルも完全に異なります。チタノタの虎鯨は、直径15〜25cm程度のコンパクトなサイズ感の中で、どれだけトゲを厳つく、凶暴に育てられるかを楽しむ「盆栽的」な魅力があります。室内LED管理でガッツリ締めて育てるのが主流ですね。一方のオバティフォリア・オルカは、直径1メートルを超えるほどの圧倒的なサイズ感と、青白い葉に映える鮮やかな黄色い覆輪斑を楽しむ「造園的・ドライガーデン的」な魅力が主役です。耐寒性も非常に強く、地植えでの越冬も可能です。もしあなたが、SNSで見かけるような厳ついトゲを持つチタノタを探しているのに、オバティフォリアを「オルカ」だと思って購入してしまったら、それは「本物のオバティフォリア・オルカ」であったとしても、あなたにとっては「望んでいたものとは違う偽物」になってしまいます。真贋を疑う前に、まず「自分がどちらの系統のシャチを求めているのか」をはっきりさせることが、失敗しないアガベ選びの絶対条件だと言えますね。
| 比較項目 | アガベ・チタノタ「虎鯨」 | アガベ・オバティフォリア「オルカ」 |
|---|---|---|
| 主な呼び名 | 虎鯨、Killer Whale、シャチ | オルカ、オバティ斑入り |
| 植物の性質 | トゲを楽しむ小型〜中型種 | 斑を楽しむ大型種 |
| 鑑賞ポイント | 連刺、肉厚な葉、鋭い鋸歯 | 鮮やかな黄色い覆輪斑(フチの斑) |
| 適した管理環境 | 室内LED、育成ライト、鉢植え | 屋外、地植え、ドライガーデン |
このように、名前は同じでも実態は正反対です。虎鯨をかっこよく育てるには、ライトの距離や照射時間も重要になります。例えば、アガベの室内LED管理のコツを参考に、最適な育成環境を整えてあげてください。自分がどちらを育てたいのか決まったら、それぞれの真贋判定のディテールを見ていきましょう。
アガベ虎鯨の特徴!鋭い鋸歯や連刺を確認しよう

アガベ・チタノタ「虎鯨(Killer Whale)」の本物を見極める上で、最も重要視すべきは鋸歯(きょし)、つまりトゲの形状です。虎鯨の最大の特徴は、トゲが独立して点在するのではなく、隣り合うトゲ同士が根元で繋がって一つの厚い帯のように盛り上がる「連刺(れんし)」という現象が非常に強く現れることです。この連刺部分が、まるでシャチの牙が並んでいるように見えるため、その名が付けられました。本物の優良個体は、成長点付近からこの連刺の兆候がはっきりと見られ、成長するにつれてその密度と厚みが増していきます。もし、トゲが細く間隔が広い、どこにでもある普通のチタノタを「虎鯨」として売っていたら、それは偽物の可能性が高いです。
さらに、トゲの付け根から葉の表面に向かって広がる「バンド」と呼ばれる白い帯状の部分にも注目してください。虎鯨のバンドは非常に太く、葉の中央に向かって「V字型」に深く切れ込んでいるのが特徴です。このV字バンドが太ければ太いほど、将来的に化けるポテンシャルを秘めていると言われています。また、葉の形状自体も「短葉かつ肉厚」であることが絶対条件です。本物の虎鯨は子株の段階から葉が分厚く、横幅が広い傾向があります。ヒョロヒョロと長く薄い葉を持つ個体は、たとえ虎鯨という名前が付いていても、日照不足による徒長か、あるいは全く別の血統である可能性を疑うべきですね。
そして、もう一つの注目ポイントが「スタッズ(葉の裏側の突起)」です。すべての個体に出るわけではありませんが、虎鯨には葉の裏側にトゲのような突起が不規則に出る性質があります。これが現れている個体は非常に付加価値が高く、本物であることの強力な裏付けの一つになります。購入前に画像を確認し、トゲの密度、連刺の有無、V字バンドの深さ、そして葉の肉厚さを総合的に判断しましょう。これらが備わっていない株に「オルカ」というブランド料を払うのは、非常にリスクが高い行為だと言わざるを得ません。本物は、子株の状態からでも「将来厳つくなるぞ」というオーラを放っているものです。
オバティフォリアオルカの覆輪斑と見分け方
大型種のオバティフォリア「オルカ」の真贋判定についてお話しします。この品種の魅力は何と言っても、青白い葉の縁を彩るクリーム色から黄金色の「覆輪斑(ふくりんばん)」にあります。本物のオバティフォリア・オルカは、この斑のパターンが非常に安定しており、どの葉を見ても均一かつ鮮明に入っているのが特徴です。偽物、あるいは品種違いとしてよくあるのが、単なる「オバティフォリアの斑入り(ランダムな斑)」や、一時的なストレスや日照不足で色が抜けただけの個体をオルカと称して販売しているケースです。本物は斑の境界線が非常にハッキリしており、葉の成長に伴って色がぼやけたり消えたりすることはありません。
見極めのコツは、成長点(中心部)から展開している一番新しい葉に斑がしっかり乗っているかを確認することです。古い葉にだけ斑があり、中心の新葉が緑色一色の場合は、いわゆる「先祖返り」を起こしているリスクがあります。先祖返りした株は、残念ながら将来的に斑のない普通のオバティフォリアに戻ってしまう可能性が高いです。また、この品種はメリクロン(組織培養)苗が多く流通していますが、メリクロンであっても本物であれば斑は安定しています。逆に、斑が細すぎて目立たないものや、葉の一部にしか入っていない「散り斑」のような個体は、本来のオルカとしての美しさを欠くため、注意深く選別する必要があります。
オバティフォリア・オルカは耐寒性が非常に強く、マイナス10度前後まで耐えられると言われています。このため、ドライガーデンの主役として地植えされることが多いのですが、地植えにする場合はさらに斑の鮮明さが重要になります。遠くから見ても一目で「あ、オルカだ!」と分かるほどのコントラストがあるかどうかが、本物としての価値を左右します。もし、数千円というあまりにも安価な価格で「大きなオルカ」が売られていたら、それは斑のない通常種である可能性が高いです。本物のオバティフォリア・オルカは、その美しさと希少性から、ある程度の高値が維持されているのが健全な市場の状態だと言えますね。安物買いの銭失いにならないよう、斑の「質」をしっかり見極めましょう。
虎鯨と黒鯨の違いを成長点や棘の形状で解説

アガベ・チタノタ系統の「虎鯨(オルカ)」を探していると、必ずと言っていいほど比較されるのが「黒鯨(ブラックホエール)」です。名前も似ていれば見た目も似ているこの二種、実は市場でも非常に混同されやすく、アガベのオルカの偽物疑惑を生む大きな要因となっています。しかし、じっくりと観察を続けると、それぞれの品種が持つ「美の方向性」が違うことに気づきます。虎鯨は「棘のうねりと太いバンド」が主役であり、黒鯨は「トゲの黒さとボール状のまとまり」が真骨頂です。この違いを理解することが、納得のいく一株を選ぶための鍵となります。
虎鯨(オルカ)は、トゲが非常にワイルドで「暴れる」ような印象を受ける個体が多いです。特に連刺が激しく出た個体は、その不規則な美しさがマニア心をくすぐります。一方で黒鯨は、その名の通りトゲの黒さが際立ち、全体的にシュッとしたスタイリッシュな美しさがあります。トゲの色に関しても、虎鯨は古くなると真っ白に枯れ込んでいきますが、黒鯨は比較的長い間、黒褐色を維持します。どちらが優れているということではなく、完全に好みの問題になりますが、虎鯨を求めているのに黒鯨を買ってしまう(あるいはその逆)という失敗は、品種の性質を知ることで防ぐことができます。また、最近ではこれらを掛け合わせたような交配種も存在しますが、純粋な血統を求めるのであれば、成長点付近のトゲの色とバンドの厚みをじっくり比較することが大切です。
どちらを選ぶか迷ったら
トゲの太さと荒々しさを最優先したいなら「虎鯨(オルカ)」、トゲの黒さと綺麗な球体フォルムを目指したいなら「黒鯨」を選ぶのが正解かなと思います。どちらもトップクラスの人気品種なので、後悔することはないはずですよ。
アガベのポテンシャルを最大限に引き出すためには、光だけでなく「土」も重要です。私は自分の株にはこだわりを持って土を選んでいます。よろしければ、アガベにおすすめの用土についても解説しているので、参考にしてみてください。土と光が揃えば、虎鯨の連刺もより厳つく、黒鯨のボール状のフォルムもより美しく仕上がりますよ。
緑鯨とオルカは別物!混同しやすい品種に注意
さらに「緑鯨(グリーンホエール)」という品種も、オルカと混同されやすい存在です。鯨シリーズは名前がかっこいいので、どれも同じようなものだと思われがちですが、緑鯨は独自の魅力を持った全く別の選抜品種です。緑鯨の最大の特徴は、その葉の色の鮮やかさです。虎鯨や他のチタノタは、葉に白い粉(ブルーム)を吹いたような青白い色味(青磁色)をしていますが、緑鯨は非常に深みのある、瑞々しいグリーンをしています。この濃い緑色の肌から、真っ白なトゲが突き出しているコントラストは、オルカとはまた違った美しさがありますね。
注意したいのは、販売者が「緑鯨(オルカタイプ)」などと、無理やり名前を繋げて販売しているケースです。これは、人気のある「オルカ」というワードを検索に引っ掛けるための戦略であることが多く、実際に届くのはトゲの厳つくない普通の緑色のチタノタだった……というトラブルに繋がりやすいです。緑鯨自体は素晴らしい品種ですが、虎鯨(オルカ)のような極太の連刺やV字バンドを期待して買うと、成長した時に「あれ?思ったより厳つくならないな」と感じてしまうかもしれません。緑鯨はどちらかというと、葉の色の鮮やかさと、白トゲの整った美しさを楽しむ品種だと私は考えています。名前の響きだけで判断せず、自分の理想とする姿がどちらに近いかを考えましょう。
アガベの名称はあくまで「流通名」や「愛称」であることが多いため、言葉の響きだけで判断するのは非常に危険です。特に「オルカ」のような高額品種を狙う際は、ネットの情報を鵜呑みにせず、実際の成長記録や親株の写真を自身の目で見て、その特徴が自分の理想と一致しているかを判断してください。名前に惑わされず、植物そのものの造形を見る力を養うことが、結果として偽物を回避する一番の近道になります。緑鯨は緑鯨として愛し、虎鯨は虎鯨として選ぶ。この区別ができるようになれば、あなたのアガベライフはもっと奥深いものになるはずですよ。それぞれの鯨が持つ個性を理解して、最高の一株を見つけ出してください。
100%偽物?アガベのオルカの種子に潜むリスク

アガベのオルカを安く手に入れたいという一心で、ネット通販やフリマアプリに出品されている「アガベ オルカの種子」に手を出そうとしているなら、ちょっと待ってください。結論から申し上げます。ブランド品種である「オルカの種子」として売られているものは、100%偽物、あるいは誇大広告だと言い切って良いでしょう。これには植物の遺伝学的な理由があります。虎鯨(チタノタ系)もオバティフォリア・オルカも、特定の個体が持つ突然変異を、カキ仔やメリクロン(組織培養)といった「栄養繁殖」によって固定したものです。種から育てる「実生(みしょう)」では、親と同じ特徴がそのまま現れることはまずありません。
植物の種は、いわば「子供」です。親がオルカであっても、生まれてくる子供が同じようにオルカの特徴(鮮やかな斑や、特定の激しい連刺)を持つ確率は天文学的に低いです。これを「遺伝の分離」と呼びます。もし種からオルカが100%育つなら、あんなに高額な値段で子株が取引されるはずがありません。悪質な業者は、安い普通のチタノタやオバティフォリアの種を「オルカの種」と偽って販売しています。数年かけて育てた結果、ただの緑のアガベだった時のショックは計り知れません。また、そもそも虎鯨のような特定のクローン個体から種を採ること自体が極めて困難であり、流通している種子のほとんどは、出所すら不明なものです。安さに釣られて貴重な育成期間(数年単位)と手間を無駄にしないよう、賢い選択をしましょう。特定のオルカが欲しいなら、種ではなく「クローン(子株)」を買うのが、アガベ界の鉄則です。
実生のロマンと現実
種から育てる「実生」自体はとても楽しい趣味ですし、稀に親を超えるような素晴らしい変異個体が生まれる「ガチャ」のような楽しさがあるのは事実です。しかし、それは「特定のオルカを手に入れる」という目的とは全く別の話です。ブランド品が欲しいなら、カキ仔(クローン)を買いましょう。偽物業者にあなたの貴重な時間とお金を奪われないようにしてくださいね。
アガベオルカの偽物を買わないための注意点

基礎知識が身についたところで、次はより実践的な「購入時の防衛術」について解説します。アガベ市場、特に顔の見えない個人間取引においては、自衛の意識が何よりも重要です。私がこれまでの失敗と経験から学んだ、偽物を掴まされないための具体的なチェックポイントを公開します。高価な買い物だからこそ、慎重すぎるくらいが丁度いいですよ。
ドラゴンアガベなど信頼できるタグの有無を確認
アガベの真贋を判断する上で、最も強力な証拠となるのが「ナーセリー(生産者)のタグ」です。特にチタノタ虎鯨の場合、台湾の有名なナーセリーである「Dragon Agave(龍球会)」などのオリジナルの管理タグが付属していることが、本物であることの大きな裏付けとなります。これらの有名ナーセリーは自社のブランドを守るために、自分たちが認めた優良なクローンにしかタグを付けません。いわば、高級ブランド品の「ギャランティカード」のような役割を果たしているわけですね。輸入株であれば、その株がどのように日本にやってきたのかを示すタグの有無を必ず確認しましょう。
ただし、最近ではこのタグ自体を偽造してメルカリ等で売っている悪質な業者も一部存在します。タグがあるからと盲信するのではなく、タグの印字が雑ではないか、あるいは信頼できるショップがそのタグ付きで販売しているか、といった複合的な視点を持つことが大切です。また、輸入株の場合は根が切られた状態(ベアルート)で届くことが多いため、発根管理のリスクも伴います。不安な場合は、国内の信頼できるショップが発根させて、自身のブランドタグを付けて販売している株を選ぶのが、最も安心できるルートと言えるでしょう。また、植物の輸入には公的な検査が必要であることも知っておくと、正規ルートの重要性が理解できるはずです。
輸入規制と検疫のルール
日本に植物を輸入する際は、輸出国の政府機関が発行する検査証明書(植物検疫証明書)が必要であり、到着時に植物防疫官による検査を受けなければなりません。適切な手続きを経ていない株の所持や販売は法に触れる恐れがあるため、信頼できる入手先を選ぶことが重要です。(出典:農林水産省 植物防疫所『植物の輸入について』)
タグがない株でも本物である可能性はありますが、初心者の方が真贋を判断するのは非常に困難です。まずは「タグ付き」や「有名店由来」の個体から探すことを強くおすすめします。それが、アガベのオルカの偽物を掴まされないための、最も確実な防衛策になりますよ。
親株画像の盗用に注意!メルカリでの賢い選び方

メルカリやヤフオクなどのフリマアプリは、現在のアガベ取引の主戦場ですが、同時に「アガベオルカの偽物」が最も多く潜んでいる場所でもあります。特によくある手口が、親株画像の無断盗用です。ネット上で見つけた最高にカッコいいオルカの画像を「親株です」と偽って掲載し、実際には全く関係のない安いチタノタの小苗を送りつける……という詐欺が横行しています。これを見破るためには、まず画像の一部を切り取ってGoogle画像検索にかけてみてください。もし他のサイトや海外の有名なナーセリーのページが出てきたら、その出品者は非常に危険です。他人の成果を自分のものとして見せている時点で、信頼性はゼロですよね。
また、出品されている子株の写真にも注目してください。親株と子株が「同じ場所、同じ照明、同じ背景」で撮影されているかを確認するのは基本中の基本です。背景が不自然に切り抜かれていたり、親株の写真だけ画質が異様に悪かったりする場合は、非常に怪しいと言わざるを得ません。さらに、出品者の過去の評価も必ずチェックしましょう。アガベの取引実績が豊富で、購入者から「画像通りの素晴らしい株が届きました」という具体的なコメントが多い出品者を選ぶのが、リスクを最小限に抑えるコツです。個人的には、親株に子株がついている状態の「親離れ前(胴切り前など)」の写真がある出品者は、血統が確実であるため非常に信頼度が高いと感じています。手間を惜しまず、納得いくまで質問してから購入しましょう。
メルカリで購入する際の偽物対策について「アガベのメルカリ偽物対策!失敗しない見分け方を所長が徹底解説」で詳しくお伝えしていますのでご覧ください。
安すぎる株は危険?最新の値段相場と適正価格
アガベのオルカを狙っている時、相場を大きく下回る「超お買い得品」に出会ったら、喜びよりもまず疑いの心を持ってください。2025年現在、アガベの価格は一時期の熱狂的な高騰から比べれば少し落ち着いてきましたが、それでもブランド力のあるオルカの価値は非常に高く維持されています。アガベのオルカの値段には明確な「相場の底」があり、それを下回る出品には必ず何らかの理由があります。安すぎる株は、前述した「偽の種子」から育てられた何の変哲もない株であったり、あるいは病気に冒されていて「死ぬ前に売り逃げよう」としている株であったりするリスクが非常に高いです。相場を知ることは、あなたの大切なお金を守ることに繋がります。
アガベをヤフオクで購入する際の偽物対策については「【保存版】アガベのヤフオク偽物対策!怪しい出品者の特徴と自衛術」こちらの記事で詳しくお伝えしていますのでご覧ください。
| 品種・状態 | 2025年相場の目安 | 警戒すべき価格設定 |
|---|---|---|
| チタノタ虎鯨(未発根子株) | 15,000円 〜 25,000円 | 8,000円以下(要注意) |
| チタノタ虎鯨(発根済み中株) | 40,000円 〜 100,000円超 | 20,000円以下(要注意) |
| オバティ・オルカ(小苗) | 8,000円 〜 15,000円 | 3,000円以下(要注意) |
もちろん、趣味で増やしている方が厚意で安く出している場合もありますが、それは稀なケースです。特に「オルカ」というブランド名を前面に出しながら、相場の半額以下で売られているものは、まず偽物だと疑ってかかったほうが安全です。高い買い物にはなりますが、後で後悔するよりは、適正価格でしっかりとした保証や実績のある相手から購入するのが、結果的には一番の節約になりますよ。信頼を買う、という意識がアガベライフには欠かせません。
メリクロン苗の性質と本芸が出るまでの育成期間

最近のアガベ市場でよく耳にする「メリクロン(組織培養)」苗。これらは親株の細胞から大量の分身を作る技術で、遺伝的には本物のオルカと同じはずなのですが、ここに落とし穴があります。メリクロン苗は、フラスコから出されて間もないうちは、親株のような厳つい特徴(本芸)が全くと言っていいほど出ていません。ひょろひょろとした頼りない見た目をしているため、初心者の方がこれを見ると「偽物を掴まされた!」と勘違いしてしまうことが本当によくあるんです。しかし、それは「偽物」ではなく「まだ赤ちゃんだから」というのが正解です。人間も赤ちゃんの時はみんな似たような顔をしていますが、成長するにつれて個性が爆発するのと同じですね。
メリクロン苗が本来のオルカらしい姿になるには、適切な環境でじっくりと時間をかけて育てる「作り込み」が必要です。具体的には、強い光、適切な風通し、そして徹底した水やりの管理を行い、1年から2年以上は様子を見る必要があります。逆に言えば、遺伝子が本物であれば、どれだけ最初は頼りなくても、育て方次第で必ず最高の一株に化けます。もし、すぐにでも完成された姿を楽しみたいのであれば、メリクロンではなく「カキ仔」である程度特徴が出ている個体を選ぶべきですし、成長の過程を安価に楽しみたいならメリクロンは良い選択肢になります。アガベ栽培は時間との対話ですので、その「過程」を愛せるかどうかが、偽物に惑わされないメンタルを作る上でも大切ですね。じっくり育てて、あなただけの一鉢を完成させましょう。
育成のポイント:光と風の重要性
アガベの「締まった」姿を作るには、光量不足は厳禁です。室内であれば強力な植物用LEDを、屋外であれば直射日光によく当てることが大切です。徒長(間延び)させてしまうと、せっかくのオルカの遺伝子も台無しになってしまいますからね。植物の成長サイクルを理解し、じっくりと腰を据えて育てることで、あなたは「偽物」という不安から解放され、自分だけの一株を完成させる喜びを知ることになるでしょう。その喜びこそが、多肉植物を育てる醍醐味だと私は信じています。
失敗しないアガベオルカの偽物対策についての総括
アガベ・オルカの世界は非常に奥深く、そして高額ゆえに偽物のリスクも常に隣り合わせです。しかし、正しい知識を持ち、冷静に株を観察することで、そのリスクは最小限に抑えることができます。大切なのは、「名前」というラベルだけを見るのではなく、その「植物自体」の造形と向き合うことです。最後に、この記事で解説した「偽物を回避するための重要ポイント」をチェックリスト形式にまとめました。購入前の最終確認として、ぜひ活用してくださいね!
- 自分が探しているのがチタノタ(トゲ系)かオバティ(斑入り系)か明確にした
- 「オルカの種子」は遺伝の法則上、本物が育たないことを理解して無視した
- チタノタ虎鯨の場合、トゲの根元が太く「連刺」があるか画像で確認した
- チタノタ虎鯨の葉が「短葉かつ肉厚」である個体を選んでいる
- オバティフォリア・オルカの場合、斑が新葉まで安定しているか確認した
- 「黒鯨」や「緑鯨」といった別品種との特徴の違いを納得して選んでいる
- ドラゴンアガベなどの「ナーセリータグ」の有無や信頼性を確認した
- 出品者の「親株写真」が他サイトからの盗用でないか画像検索した
- 親株と出品株が「同じ環境」で撮影されているか背景を厳しくチェックした
- 相場より極端に安い価格設定(例:虎鯨子株8,000円以下など)を避けた
- メリクロン苗は本芸が出るまで1〜2年の育成期間が必要であることを承知した
- 出品者の評価コメントを確認し、アガベの取引実績が豊富であることを確かめた
アガベは、しっかりとした血統のものを選び、愛情を込めて育てれば、一生の宝物になるほどの美しさを見せてくれます。この記事が、皆さんが最高の「オルカ」に出会い、アガベライフをより一層楽しむための助けになれば、これほど嬉しいことはありません。最終的な判断は信頼できるショップのアドバイスも参考にしながら、ご自身の納得のいく一株を見つけてくださいね。あなたの手元で、最高に厳つい、あるいは最高に美しい「シャチ」が育つのを楽しみにしています!もし育て方で迷ったら、いつでも多肉植物研究所を覗きに来てくださいね。